4月19日 30分電話つながらないと大学入学辞退?

朝日新聞2019年4月17日33面:抗議を受け追加合格 大学が受験者側に合格連絡の電話をしても30分以内につながらない場合は入学辞退と見なすー。公立大学法人九州歯科大学(北九州市小倉区)でこんな内規が適用され、物議を醸した。保護者の抗議を受け、大学は合格を認めたが、どんな事情があったのか。九州歯科大学によると、歯科部口腔保健学科の一般入試で合格者3人が入学を辞退。3月28日に不合格者の上位3人を追加合格とした。うち1人は、保護者の携帯電話に2回連絡しても、応答や折り返しがないまま30分が経過。大学は入学辞退と判断し、新たに1人を追加合格とした。約1時間後に大学に電話をした保護者が辞退と見なされたことを知り、抗議。大学は同日、対応を協議し、新たな1人も含めて追加合格を認めた。大学学務部は取材に対し、公立大学協会の入試実施要領をもとに手続きをすすめた、と説明する。要領では今年度、後期試験の合格者の入学手続きを27日までとし、欠員の追加合格を28日から決定。31日を入学手続きの締め切りとした。ただし、31日までに入学意思を確認すれば、各大学の事情に合わせ、4月1日以後を締め切りに設定することもできた。九州歯科大は4月3日が入学式で、3月末を追加合格者の手続きの締め切りとした。30、31日は土・日曜とあたっており、28日に決定する追加合格者の通知に時間をかける余裕がなかったという。また、入試実施要領にも同大学の募集要項にも明記されていないが、これまでも合格連絡は「30分」が区切りだった、とも説明。特に問題は生じなかった、という。桑野主税学務部長は「追加合格者の中にも入学を辞退する人がいる。入学者の確定を急ぐと共に、追加合格の連絡を待ちわびる人に早く知らせたい気持ちもあった」と話す。
連絡続ける学校も 同じ実施要領をもとに入試をする他の公立大も、合格連絡に時間制限はあるのか。横浜市立大は、連絡がつくまで電話をかけるという。担当者は「15年ほど入学事務に携わってきたが、おおむね半日以内には連絡がつく」。今年度も9人の追加合格者の全員と、28日に連絡がとれた、としている。大阪府立大は、電話にでなくても、追加合格の電話をした時点で合格者と見なしている。今年度は40人弱の追加合格者がいたが、土日も入学手続きを受け付け、4月2日の新入生オリエンテーション開始に間に合わせたという。九州歯科大は来年度以後、追加合格についての手続きのあり方を見直す考えだ。
 「事前の周知必要」 佐賀大アドミッションセンター長の西郡大教授(教育情報学)は「追加合格が決まった時点でその受験生には入学の権利がある。少なくとも、連絡がつかない場合は辞退と見なすなら、そのことを受験生や保護者に周知しておくべきだった」と指摘。「入試で起きたトラブルへの対応が大学のブランドイメージにつながることもある。受験生の利益を尊重した対応が大学には求められ、大学側もそれを意識するようになってきている」と話した。文部科学省大学入試室の錦泰司室長は、「個別の事案についてはコメントする立場にはない。一般論としては受験生に対して丁寧な対応をしてもらうことがのぞましい」と話した。(吉田啓)

朝日新聞ASAの伸光堂西部販売 森林文化協会

ご予約・お問い合わせはお気軽に

Tel0120-740-276

〒352-0011 埼玉県新座市野火止8-14-29

ページトップへ戻る