4月15日 車売らないトヨタ販売店

朝日新聞2018年4月10日9面:イメージ払拭狙う 主役はカバン・雑貨■保育所併設も 若者のクルマ離れや少子高齢化を背景に新車販売の先行きが厳しさを増す中、トヨタ自動車や系列販売店が、車に関心がない人に気軽に店に立ち寄ってもらおうと知恵を絞っている。スポーツ施設や保育所などを併設するほか、営業トークをしない「車を売らない店舗」までお目見えした。今月3日、トヨタの張富士夫元社長が剣道場の「道場開き」に姿を見せた。「地域の若い人たちの剣道熱につながれば」と語りかけた場所は、自動車の販売店。ネッツトヨタ名古屋が7日に新装オープンした「港・名四店」(名古屋市港区)だ。
販売店の3階は「多目的ホール」。ここは板張りで剣道のほか球技、講演会に利用できる。ネッツトヨタ名古屋の小栗成男社長は「『車を買わされる』という販売店のイメージを払拭し、街の人たちが集まって楽しめる場所にしたい」。車は展示にとどめ、売っているのは高級雑貨や食べ物だけ、という新型店舗も3月にお目見えした。東京・有楽町の複合商業ビル、東京ミッドタウン日比谷の1階にできた「レクサスミーツ」だ。
明るい照明の店内中央に2台の車が並ぶが、主役は高級カメラや化粧品、カバンや文房具といった約450点の雑貨。ビルに立ち寄った買い物客に、「高級車レクサスのある暮らし」を身近に感じてもらいたいとトヨタ本体が発案した。レクサス部門を担当するトヨタの沢良宏専務役員は「『レクサスは面白い』と思ってもらえる人を増やしたい。客層の拡大につなげたい」と話す。
若者を中心とした車離れや少子高齢化に加え、会員が車を共同で利用するカーシェアリングの普及で、国内の新車販売は頭打ちだ。トヨタの2017年の国内販売は163万台。前年より3%増えたが、ピークだった1990年と比べると4割近くも減った。一方、全国のカーシェア業者の会員数は昨年、100万人を突破し、5年前の6倍以上に膨らんだ。トヨタの豊田章男社長は「製造業から移動サービス業への転換」を宣言し、販売店にとっても従来のビジネスモデルの変革は待ったなしだ。
先駆けで知られるのが、広島トヨペットが2016年に開いた「クリップ広島」(広島市中区)だ。イベント会場や700冊ほどの本が読めるブックカフェからなり、車の営業をしない。開業から1年半で5万人近くが訪れた。2月に建て替えたばかりの東京トヨペットの馬込店(東京都大田区)は今月1日、併設保育所を開いた。従業員の子どもを12人まで、地域の子どもを50人まで受け入れる。担当者は「車の販売に直接結びつかなくても、地域に貢献して存在感を高めたい」とねらいを語る。(竹山栄太郎、山本知弘)

朝日新聞ASAの伸光堂西部販売 森林文化協会

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