4月14日 キャッシュレス「2」

朝日新聞2019年4月9日夕刊5面:決済手段いろいろ どれを選べば・・? 日本は、買い物時に現金を使わない「キャッシュレス」決済手段の豊富さでは世界有数を誇る。伝統的なクレジットカードはもちろん、業界ごとに発展した電子マネー、参入が相次ぐQRコードなどがずらり。それなのに、すべての決済に占める「キャッシュレス比率」では先進国に見劣りする。なぜだろう。国際決済銀行(BIS)によると、日本で1人あたりが持つ決済に使えるカードの枚数は7.7枚(2015年)にのぼる。主要国ではシンガポールに次ぐ2位に入るという。交通系のスイカ、流通系の楽天エディ、ナナコ、ワオンー。専用カードを端末に近づけて「ピッ」と鳴れば決済が済む。日本型キャッシュレスの特徴がこうした電子マネーの多さだ。
電子マネーは、JR東日本のスイカに代表される交通系と、コンビニやスーパー、小売店が顧客の囲い込みなどを狙って発行する流通系に大別される。使うお金は、カードと現金を一緒に機会に入れてチャージ(入金)したり、クレジットカードなどとひもづけて自動チャージしたりする。チャージには2万~5万程度の上限があることが多い。流通系は決済時にポイントが付くのがうれしい半面、発行主体のライバル店では使えないことも多く、財布の中にカードが増殖する要因になっている。さらに、日本はクレジットカードも主要国で米国や中国に次ぐ発行枚数(2.7億枚、2016年)を誇る。日本人の財布には諸外国の人よりもたくさんの決済用カードが入っているのだろう。電子マネーに加え、最近脚光を浴びるのが、スマートフォンを使ったQRコード決済だ。買い物の際、店側が示す代金情報が入ったコードを、客がスマホアプリで読み込むなどして、支払いを済ませる仕組みだ。国内ではベンチャーのorigamiが先行し、スマホ通話アプリのLINEや、ソフトバンクとヤフーが共同出資するペイペイなどが続いた。今年に入るとフリマアプリ大手メルカリや、みずほフィナンシャルグループなどもサービスを始め、今後も小売り系を中心に続々と参入が見込まれる。
QRコード決済の強みは、スマホだけで買い物が完結する便利さに加え、店舗側の導入費用が安いことだ。クレジットカードや電子マネーの読み取りには専用の端末が店側に必要だが、QRコードの場合、コードを表示するiPadのようなタブレット端末か、コード印刷した紙を用意すればすむ。中国では、こうした導入の手軽さからQRコード決済が爆発的に普及した。日本でも、キャッシュレス決済に及び腰だった地方の中小小売店などの普及が期待される。とはいえ、現在の日本では決済手段や事業者が乱立気味だ。どのサービスを使ったらいいのか、初心者にわかりにくいことが、普及の足かせになる心配もある。(榊原謙)

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