3月6日 患者を生きる 食べる 妊娠糖尿病「4」

朝日新聞2019年2月28日33面:発病防ぐ食事これからも 大阪府の若狭志歩さん(29)は2017年9月、長男瑛大君(1)を無事出産した。だが、まだ大きな心配が残っていた。妊娠糖尿病と診断されると、出産後に「2型糖尿病」になることがあるからだ。2型糖尿病は、放っておいて症状が悪化すると最悪の場合、失明することもある。志歩さんは「これから母親として瑛大を育てなきゃいけないのに。そのまま糖尿病になってしまったらどうしょう」。不安でたまらなかった。
出産から3ヵ月たった12月、志歩さんは検査を受けるため、夫文明さん(28)、瑛大君とともにベルランド総合病院(堺市)を訪れた。妊娠時と同じように検査用のジュースを飲む前と後の血糖値を測った。担当医が検査結果が書かれた紙を示した。妊娠糖尿病と診断された半年前よりも、血糖値は大幅に低くなっていた。2型糖尿病にはなっていなかった。志保歩さんは、ほっと胸をなで下ろした。ただ、妊娠糖尿病と一度診断されると、次に妊娠した時も妊娠糖尿病になりやすいとされる。医師からは「2人目を妊娠する場合も入院はあると想定してください」と言われた。
出産後は子育てが忙しく、妊娠中のような食事はなかなかとれなかった。だが、瑛大君の夜泣きが減ってきた昨春から、栄養のバランスも考えた食事をとるようにしている。血糖値を上げにくくするために野菜から食べる。出産後は仕事に就きたいと思っていた。ただ、次に妊娠したときに再び妊娠糖尿病となり、食事の管理が必要になる可能性を考え、諦めざるを得なかった。だが、「悪いことばかりじゃない」と思っている。瑛大君はうまく乗れなかった三輪車で最近バックしたり、方向転換をしたり、乗りこなせるようになった。志歩さんと友人の会話や、テレビを見てまねできる言葉も日に日に増えている。「一緒にいる分、瑛大が『初めてできた瞬間』をたくさん見られる」妊娠糖尿病になった人は、産後に正常に戻っても、将来2型糖尿病になる確率が高いとされる。瑛大君のためにも、これからもずっと食事に気を付けるつもりだ。(福地慶太郎)

 

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