3月4日 患者を生きる 食べる 妊娠糖尿病「2」

朝日新聞2019年2月26日33面:1日5食で血糖値抑えた 大阪府の若狭志歩さん(29)は妊娠糖尿病と診断された4日後、ベルランド総合病院(堺市)に入院した。初日に管理栄養士から食事の説明があり、自分の考えが間違いだったと気づいた。おなかの子の成長には、それまでの量の約6倍の糖質をとる必要があった。それを朝昼晩の3食で3等分し、たんぱく質や食物繊維などほかの栄養素も一緒にバランスよく食べると、血糖値が上がりにくいと説明された。糖質を減らそうと考えていた志歩さんにとっては「目からウロコ」だった。志歩さんの体格では、1日1840㌔カロリーが必要だったが、元々小食だったため、1600㌔カロリーとることになった。ただ、病院が用意した食事をきちんと食べても、すぐには血糖値は安定しなかった。毎食の前後と寝る前で計7回測ったが、目標値を超えることが少なくなかった。「赤ちゃん、大丈夫やろか」。血糖値が高いと悪い想像がふくらみ、絶望的な気持ちになった。見舞いに来た、母親の鈴木知佳子さん(59)にも、思わず不安をこぼした。入院3日目には食事前にも目標値を超えてしまった。
病院の提案で、4日目から朝昼晩の3食の間に、それぞれ「間食」としてパンをとることになった。志歩さんは「1日5食」とると聞いて驚いた。だが、5回に分けることで、1食あたりの糖質の量を減らし、血糖値の上昇を抑える作戦だった。すると、食後の血糖値が目標を超える回数は目に見えて減っていった。食事の前後でみた血糖値の上昇幅も、かなり小さくなった。「こんなに変わるものなのか」と感動した。6日間で退院することが決まった。
退院後に自分で献立をたてるうえで、「食品交換表」を参考にするよう指導を受けた。栄養素別に食品を六つに分けた表で、80㌔カロリーの分量が示されている。だが、本当に自分で食事を作れるか不安だった。志歩さんは病室で1日の献立の例をノートに書き、管理栄養士の正木美由紀さん(42)に見せた。「完全に理解しているじゃないですか。ここまでやる人はあまりいましです」。ほめられて自信がついた。 (福地慶太郎)

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