3月31日 オトナになった女子たちへ 伊藤理佐

朝日新聞2018年3月23日30面:「ぼんやり」の先輩 「みねうちじゃ~!」「きつけの薬」「急にさしこみが・・」の3本をぼんやり理解したまま、大人になってしまった。時代劇で、よく町娘がしゃがみこんでたヤツ。
「次回は『みねうちじゃ~!』『きつけの薬』『急にさしこみが・・』の3本です」と、サザエさんが予告で言ったら、ぜひ見たい。録画する。どこがどのように痛くなるのか。「ごべんたつ」も、ぼんやり知っていた。
先日、初めて「字」で見た。「ご指導、ご鞭撻のほどお願い申し上げます」と、メールにあった。ムチか!
「鞭」なんだ! なんかキビしい言葉だったんだ・・。「未熟な俺をかばってくれ」的な意味だと思っていた。このように「ぼんやり」がすさまじいわたしだが、ムスメの「ぼんやり」には「ちょっとまて」「それ、ほうっておけない」というような気持ちが働く。これが「先輩風」だろうか。「母の愛」とかでありたいが・・。きのう、お風呂で 「朝は4本、昼2本、夕方3本のイキモノなーんだ?」と、ムスメがなぞなぞを出した。「来たな・・」感、あった。有名なその答えは「人間」って知っているんだけど、このなぞなぞを出された時のミョウな気持ちを思い出した。それはムスメと同じ小学2年生くらいじゃなかったか。なぞなぞを出した成績優秀な同級生の、得意げな顔もフラッシュバック。
「なんで一生のことを朝、昼、夕方って言う?」と、不思議だった。あと、「なんか、うまいこと言いすぎる・・」と、感じた。この、スカッと落ちない感触、わたしの「みねうち」「きつけ」「さしこみ」と同じ仲間ではないか。知っているけど理解していない感じ。お湯にのぼせた。聞いてみた。
「朝、昼、夕方が一生のことってわかる?」ワカラナイけど・・と、ムスメは 「昔のだから!」と、ミョウにキッパリ言った。家は違うが、同じ道の人らしい。逆か? アナタもこれからいろいろたいへんだ。先輩風だ。
(漫画家)

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