3月3日 患者を生きる 食べる 妊娠糖尿病「1」

朝日新聞2019年2月25日23面:あまり糖質とらないのに 大阪府の若狭志歩さん(29)は2017年6月16日、妊娠29週で妊娠糖尿病と診断された。おなかの子に悪影響が及ぶかもしれないと思うと怖くなり、手が震えた。この日、堺市のベルランド総合病院で検査用のジュースを飲み血糖値を測った。飲んだ後の値が基準を超えた。血糖値の上昇をどう抑えるか調べるために入院が必要だという。産科医竹井裕美子さん(33)から説明を受けたが、ショックで頭に入ららなかった。
妊娠前の体格指数(BMI)も標準レベル。「なんで私が。糖尿病はご飯を食べ過ぎる人がなるはず」と思った。妊娠中はご飯は少なめに野菜と肉や魚をきちんと食べていた。ただ、食生活の乱れがなくても診断される場合もある。血糖値を下げるインスリンがもともと働きにくい体質の人はいて、さらに妊娠中はだれでもホルモンなどの影響でインスリンが働きにくくなっているからだ。家に帰り、夫文明さん(28)と妊娠糖尿病のことをネットで調べた。おなかの子が大きくなりすぎて難産になったり、出産後に子どもが低血糖になったりするという。「おなかの子に申し訳ない」という思いでいっぱいになった。
落ち込む志歩さんに、文明さんは「逆に気づけて、よかったやん」と励ました。志歩さんは「おなかの子を守るためなら、何でもやろう」と思った。ただ、どんな食事をとればいいのか、わからなかった。とにかく血糖値を上げないために、入院までの4日間は糖質をこれまで以上に減らした。ところが、入院した日の昼、最初に出た食事に目を疑った。野菜のあえ物などと一緒にトレーに並んでいたのは、たっぷり200㌘のチキンライスだった。それまで志歩さんが食べていたお米は1日の合計で100㌘ほど。たんとか口に運んで食べた切った。夕方、管理栄養士から今後の食事について説明があった。「身長などからすると、赤ちゃんの成長には1日1840㌔カロリーの食事が必要です。ご飯なら毎食200㌘、パンなら6枚切を2枚食べてください」。志歩さんは思った。「そんなに食べたら、血糖値がバーンと上がっちゃうじゃない」(福地慶太郎)

 

朝日新聞ASAの伸光堂西部販売 森林文化協会

ご予約・お問い合わせはお気軽に

Tel0120-740-276

〒352-0011 埼玉県新座市野火止8-14-29

ページトップへ戻る