3月29日てんでんこ 電気のあした「10」取り戻し

朝日新聞2019年3月23日3面:公民館51%、体育館47%・・。大幅に安い価格で関西電力が落札していた。 「14.1%」。昨年9月、新電力のシェアが2ヵ月前より1.4ポイント下がった。大口向けは2.0ポイントの減だった。販売電力量に占める割合は2016年4月の電力小売り全面自由化以来、順調に伸びてきたが、激しさを増す大手電力の取り戻し営業も一因とみられる。大阪のベッドタウン、奈良県生駒市の市長、小紫雅史(44)は先月、住民から訴えられた。市は新電力会社「いこま市民パワー」に51%出資しているが、そこから供給する公共施設の電気料金が他の自治体より高く、違法な随意契約にあたるというのだ。同様の住民監査請求が今年1月に「関西電力の標準的なメニューより低い」などとして棄却されたため、提訴したという。
生駒市が昨年8月、県内の自治体が調達する電気の入札結果を調査したところ、数年前まで新電力が請け負っていた公共施設の電力供給契約が、関西電力に見事にひっくり返されていた。予定価格に対する落札額の割合を示す「落札率」は、大和郡山市の公民館アが51%、大和高田市の体育館が47%、葛城市の学校施設などが61%などとなっており、感電が大幅に安い価格で落札していた。十分な発電所を持たず、卸電力市場などからの調達に頼る新電力にとって、「値引きは10%程度が限界」とされる。「新電力が太刀打ちできる価格ではない」と関係者は嘆く。関電は「公共の入札については、経営努力に取り組んだ上で、法律や入札条件にのっとり対応している」との見解だ。
「安ければ、それでいいのか」。一般社団法人「市民エネルギー生駒」の代表理事、楠正志(67)は疑問を投げかける。大阪ガスや地元金融機関などともにいこま市民パワーに出資し、市民のお金で建てた太陽光発電4基(約250㌔ワット)の電気を地域に送る。「自治体新電力には、エネルギーの地産地消や電気による利益を市民に還元するまちづくりの役割がある」と楠はいう。自由化で奪われた需要を取り戻そうと攻勢をかける大手電力に対し、価格競争を続ける体力を持っている新電力はほどんどない。経営悪化から大手電力の影響下に入る新電力も相次ぐ。このままでは大手だけが生き残り、電力自由化の意味がなくなる。そんな不安が漂い始めている。(石井徹)

朝日新聞ASAの伸光堂西部販売 森林文化協会

ご予約・お問い合わせはお気軽に

Tel0120-740-276

〒352-0011 埼玉県新座市野火止8-14-29

ページトップへ戻る