3月20日てんでんこ 電気のあした「4」横浜

朝日新聞2019年3月15日3面:大都市が自然エネルギーを調達しようと動き始めた。目を向けたのは東北だ。 自然エネルギー(再生可能エネルギー)が豊かな地域を囲い込もうと、大都市が動き始めた。人口が370万人を超える横浜市の市長、林文子(72)は2月6日、あたかも競争の火ぶたを切るような会見に臨んだ。それは2050年をめどに温室効果ガスの排出ゼロを目指す横浜市として、東北12市町村で発電される太陽光や風力といった再生エネの電気を横浜市の企業・市民に供給するための連携協定の発表だった。林は競争の先頭を走る狙いを隠さなかった。「再生エネを調達できる環境が、(都市の)企業立地や競争力にも影響を与える時代になりつつあります」 地球温暖化対策の国際ルール「パリ協定」が15年末にでき、それへの対応が企業の成長力を左右する。だが、市内だけで十分な再生エネを確保するのは不可能だった。これでは国内外の都市間競争に負けてしまうー。環境省から市の案檀家対策の担当部長として出向中の大倉紀彰(44)らが仕掛けた。15年版環境白書に盛り込まれた、都市と農山魚村がエネルギーや資金などを補完する「地域循環共生圏」という概念を整理した一人だ。 「日本は東西で電気の周波数の違いがあるので東北に目を向けました」と大倉はいう。会見では、提携先から招いた青森県横浜町長の野坂充(68)ら5人の首長も並んだ。向って右端に座ったのが野坂だった。町の活性化に悩んでいた野坂は横浜市の動きを知って、昨年10月、横浜市の温暖化対策を統括する副市長の小林一美(60)を訪ねた。横浜町は風が強い。「ウチの風力活用を」と売り込んだ。会見でも野坂は自負した。「現在、22基あり、2年後にはさらに12基が稼働する予定です。(町が面する)陸奥湾には約100基の洋上風力の計画もあります」 横浜市は、野坂の来訪を機に様々なつてをたどって他市町村との連携話をまとめていった。横浜市によると、市内の電力消費量は年約160億㌔ワット時で日本の2%弱。提携先の12市町村の再生エネの潜在的な供給量は約750億㌔ワット時と4倍強もある。ぶっといパイプができる。他都市は後追いするのか。横浜市長の林は笑顔で言った。「『優先権』ではないですけど、全国的に広がっていくと思います」(小森敦司)

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