3月14日 未来ノート 浅野拓磨

朝日新聞2018年3月4日26面:ライバルと自分 何が合うか基準は自分 浅野拓磨(23)はサッカーを始めてから、チーム内で別格の存在ではなかった。「常に自分の前を行く、ライバルがいた」四日市市中央工高まで一緒にプレーした幼なじみの方が、ボール扱いの技術は上。リフティングの回数はいつも負けた。J1広島に入団しても、ユース生え抜きの野津田岳人(23)が同期で、J1初出場、初得点は先を越された。
サッカー経験者でもある父の智之さん(52)は、ライバルがいいプレーをすると「タクもできないか」と言った。負けん気に火がついた。「あいつの方がうまいけど、得点は俺の方が取る」「Jリーグでは先を行かれても、日本代表には先に俺が入る」。そんあ思いを胸に秘めた。一方で浅野の口ぐせは、「人は人。自分は自分」だ。母の都姉子さん(52)も「人と自分を比べなくていい」とよく声をかけた。浅野は「父と母の(言うことの)バランスがよかった。誰に対しても、この先もかなわないとは思わなかった」。
優れたライバルたちよりも、どうやって目立つか。自分だけの強みに目を向けた。一瞬で相手の背後を突くスピード、そして得点へのこだわり。彼らを「ライバルだけど仲間」という。司令塔だった幼なじみや、技巧派の野津田はいいパスをくれた。競うだけではなく、自分の武器を生かしてくれる存在でもあった。ピッチを離れると、昔も今も仲良しだ。
うまい選手のいいところをむやみにはまねず、「自分に必要なものを選んでいた」。J1広島時代、野津田が左足で繰り出すシュートには「すごいけど自分とは武器が違う」。反対にエースだった佐藤寿人(35)のシュートタッチは「盗もう」と取り組んだ。人のプレーのどこを採り入れるか。どこは合っていないと捨てるか。「常に基準は自分」と考えてきた。(藤木健)
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