3日 プレ金効果いまひとつ

東京新聞2017年7月1日6面:消費支出15カ月連続マイナス 衣料や外食節約志向根強く 重い社会保障費 賃金は伸び悩み 総務省が30日に発表した5月の2人以上世帯の家計調査は、一世帯の消費支出(物価変動を除く実質)が前年同月比0.1%減となった。マイナスは15カ月連続で、比較可能な2001年以降で最長となる。賃上げの伸びが鈍化する中、同日に5回目を迎えた官民連携の消費喚起策「プレミアムフライデー」(プレ金)も効果はみえない。消費回復の道のりは険しい。
支出の内訳を見ると、大幅に落ちたのは「被服及び履物」で13.1%減。特に婦人服の減少が目立つ。10カ月連続減の「食料」は外食の低迷も響き2.2%減。生活に密着した衣料や外食での節約志向は根強い。
5回目となるプレ金も、消費喚起や働き方改革への効果につながっていない。日本百貨店協会は「プレ金に来店しているのは主に高齢女性や主婦。当初想定した早帰りの勤め人と違っていた」(担当者)と話す。客層は広がらず、好調な食品でも売れているのは割安にした高級スイーツや増量サービスの総菜などプレ金限定商品だ。
大丸松坂屋を展開するJ・フロントリティリングの担当者は、従来は7月からの夏のクリアランスセールを今年はプレ金に合わせ30日からに前倒しした。高島屋も同様にセールを30日にし、日本橋店など一部店舗の営業時間を30分延長し、消費喚起に懸命だ。
だが、家計は社会保障費などで負担が増している。厚生年金の保険料率も上昇傾向にある。健康保険組合連合会によると17年度の被保険者一人当たりの年間保険料は約48万2600円と10年前より約9万9千円増えた。
ニッセイ基礎研究所の久我尚子氏は、働く世帯の収入のうち臨時収入なども含む実質収入が3カ月連続で減少していることに触れ「手取りに当たる加処分所得が抑えられている」と指摘。子育て世帯は食費もかさむため「旅行や服などでの節約意識は根強い。税や社会保障費の負担を上回る賃金の伸びがなければ、個人消費は盛り上がらない」と指摘している。 (中沢佳子)

 

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