29日 オトナになった女子たちへ 

朝日新聞2017年7月28日29面:歌われがちな我が家 暑い。夜も暑い。窓をあけてムスメとゴロン、寝る前に布団の上で本を読んだりする。寝る時は冷房をいれて窓を閉めるので、窓があいていてるのはちょっとの時間。その時間に、外から 「~~っだから、あいらぶゆ~ おんり~ゆ~」 わお~ん♥・・・みたいな、短い歌声は、入ってくる。夜の歌声は、聞こえるというより入ってくる感じ。仰向けに本をよんでいるムスメが読んだまま、「今日もキモチよく歌ってるネ~」
と言う。そう、今夜もだれかが、気持ちよく家の前を歌っていった。今夜の「らぶゆ~おんり~ゆ~」の人は、たぶん自転車に乗って猛スピードを出している。立ちこぎかもしれない。これから出かけるんじゃなくて、家に帰っている感じ。けっこう、みなさん歌う。そして、かなりデカイ声なのだ。今日は若いサラリーマンとみた。「この声は、運動の部活帰りの高校生だな」の、日もある。日に焼けたような、まだ若い声なのだ。女の人もいる。「こりゃイヤホンで聞いている歌が口から洩れているんだな」とか。かわっちゃうのだ。
駅前では人が多くてこの音量で歌えないはず。自分の家の前でもこのボリュームは無理。途中、人が歩いていない道に出て「ここならいいや」と判断して歌う・・・つまり、「夜、歌われがち」 な、場所に立っている我が家である。
「ここなら歌ってもいいや」と思われることが、嬉しいような、駅から離れて不便のような。「う、歌われていいんだっけ?」と、ドキドキしながら、音楽にうといというわたしが「歌われがちな歌」を分析すると、
●だいたいはミスチル的。 ●ドリカム的なのもある。 ●ラルクアンシエル方面かもしれない。 ●演歌じゃない。
聞き取れない&知らない歌で、若い人が多い気がする。先日は初めて、ジブリ系があった。それは歩く女の人で、長~く歌が入ってきた。
「歌われがちな我が家」に入ってくる歌は、あんまり上手じゃない。それがちょっとおもしろい。伊藤理佐(漫画家)

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