28日てんでんこ 音楽の力「4」

朝日新聞2017年8月25日3面:女子児童らがつくるジオラマ「夢の街」。AKBメンバーも手伝う。 AKB48メンバーが今も、時にはプライベートでこっそり訪ねる場所がある。岩手県山田町の仮設産直施設だ。その一画にジオラマが置かれている。町内の女子児童らが震災約2年後から作る「未来の夢の街」の模型「やまだまち48」だ。
まちはAKB一色。全国にある姉妹グループの区画もある。立ち並ぶビルの壁面や屋上の看板には、LEDで光るメンバーの写真が貼られている。町の小学生が震災約2年後から、AKBの訪問ライブへの感謝の気持ちを込めて作り始めた。後輩に引き継ぎながら、夢を込めたまちづくりを続ける。立ち寄るメンバーも製作を手伝う。
子供たちは最初の訪問から約半年後、AKBに手紙と感謝状を書いていた。東京・秋葉原のAKB48劇場に届いた感謝状は今も、楽屋に掲げられる。今春からジオラマ作りのリーダーになった小学4年の佐々木万理華花(9)も訪問ライブを見て、「本物のAKBだ」と感動した一人だ。名古屋拠点のSKEの松村香織(27)とも交流が生まれ、今では各地の訪問を追いかけてAKBを応援する。この5月も宮城県南三陸町まで出かけた。AKBの通算64回目の被災地訪問だった。
震災の約2カ月後から始めた被災地訪問は、震災から丸5年まで毎月続けた。その後は復興の節目に行く。ほぼすべて同行する元NHKプロデューサー石原真は、手持ちの地図に訪問先の印をつける。岩手県から福島県まで沿岸が埋まる。わずかな空白は福島の原発付近だけだ。
訪問先も広がる。中越地震から10年の行事、阪神大震災から20年の防災訓練、熊本地震の被災地・・。当初と違い、いずれも地元からの「招き」ででかける。始める前は「たかがアイドル」との批判を懸念した秋元康は言う。「5回、10回ではなく、これだけ続けたら本物になる。認めてもらえるだろう」
継続する原動力は、被災地の子供たちの笑顔や交流だった。笑顔をみたメンバーが次の活動にも関わる。ジオラマも横浜や千葉、大阪に運ばれ、展示された。続く訪問ライブ。被災地からステージに向けて一歩踏み出す子も現れた。 (山浦正敬)

 

朝日新聞ASAの伸光堂西部販売 森林文化協会

ご予約・お問い合わせはお気軽に

Tel0120-740-276

〒352-0011 埼玉県新座市野火止8-14-29

ページトップへ戻る