28日 必要な保険とは

朝日新聞2017年6月26日28面:マンション世帯こそ加入を 退職を機に一戸建てを引き払い、駅前の分譲マンションに引っ越すつもりです。地震保険に入らなくてもよいでしょうか。
複数の住民が一つの建物を維持・管理する分譲マンションには、一戸建てにはない課題があります。その課題を乗り越えるために、分譲マンションの地震保険は、実はより重要なのです。時間の経過につれ、建物は例外なく古くなっていきます。安心してずっと住み続けるためには、定期的にメンテナンスをして、建物をよい状態で保ち続けることがとても大切ですし、そのためにはお金も必要です。とりわけ、分譲マンションの修繕には、多額の資金が必要になるので、将来に備え、管理組合は計画的に修繕積立金をためています。
しかし、修繕積立金が十分にたまっていない状態で、建物が地震被害を受けてしまった場合はどうなるのでしょうか。具体的な建物の修繕や再建の計画は住民同士で話し合って決めることになりますが、修繕積立金が足りない場合は、住民がお金を出し合い、修繕資金を工面せざるを得なくなるかもしれません。
ただ、住民の懐事情は人それぞれです。退職金で「終のすみか」を購入したシニア世帯もあれば、まだ多額の住宅ローン返済を抱えている世帯もあるでしょう。住民それぞれにかかる負担が重すぎると、修繕や再建に向けた住民の合意形成は難しくなるかもしれません。
住まいは暮らしの基盤。住まいをどうするのかが決まらないと、住民の生活再建は先に進みません。ここで役立つのが地震保険です。分譲マンションは一戸建てと異なり、専有部分は住民が個々に、建物の骨組みやエレベーター、付属設備などの共用部分については、マンション管理組合がまとめて加入することになっています。管理組合が地震保険に入っていれば、建物の骨組みなどに損害が生じたとき、被害に応じた保険金を受け取り、一定の修繕資金を確保できます。共用部分での住民負担が抑えられれば、修繕に向けた住民の話し合いも、まとまりやすくなるでしょう。
東日本大震災や熊本地震でもマンションが損傷して、修繕に向けた住民の合意が困難になるケースが見られました。管理組合が地震保険に加入することの重要性がしばしば指摘されるようになっていますが、共用部分の地震保険の加入率は、まだ4割弱にとどまっています。多くの分譲マンションが、被災後の住民合意、そしてマンション修繕が困難になるリスクを存在的に抱えているのです。
ご自身が住むマンションの管理組合が地震保険に加入しているかをまずは確かめましょう。未加入だった場合は、すみやかに加入に向けた話し合いを始めることをおすすめします。
専有部分の地震保険も、忘れずに入っておきましょう。受け取った地震保険の使い道は自由で、被害後に受け取れるまとまった資金は、スムーズな生活再建を後押しします。仮住まいが必要なとき、マンション修繕時に追加負担が必要なときなど、被災後に生じる多くの資金需要に対応できます。負担する地震保険料は木造と比べて安く抑えられます。(ファイナンシャルプランナー、社会福祉士 清水香)

朝日新聞ASAの伸光堂西部販売 森林文化協会

ご予約・お問い合わせはお気軽に

Tel0120-740-276

〒352-0011 埼玉県新座市野火止8-14-29

ページトップへ戻る