2月3日 ぐるり逸品 ホッピー(東京都)

朝日新聞2019年1月28日夕刊4面:下町の定番 自分好みの一杯 浅草や神田といった東京の下町の大衆酒場に欠かせない飲み物がある。ホッピーだ。仕事帰りのサラリーマンが焼き鳥やモツ煮をお供に、ちょいと一杯やっているイメージがある。1月下旬、浅草の浅草寺近くの「ホッピー通り」。午後3時なのに、居酒屋は客でいっぱい。若者や外国人も多い。ホッピーを初めて飲んだ神奈川県の女性(25)は「ビールっぽいけど、まったく違う。すっきりして飲みやすいです」。
ホッピーそのものはお酒ではない。アルコール度数は0.8%。法律上は清涼飲料水だ。ただ通常、焼酎にホッピーを注いで飲む。焼酎を割った飲み物もホッピーと呼ばれるため「酒」とも言える。「自分流のの見方を楽しめるのが魅力です」と、ホッピーを製造・販売する「ホッピービバレッジ」(東京都港区)の石渡美奈社長(50)。同社は焼酎とホッピーを1対5で割ることを勧めているが、実際は飲む人が好みの比率で割る。梅酒やジンなど別の酒と合せてもいい。独自の用語が存在するのも面白い。まずは「三冷」。ホッピー、焼酎、ジョッキの三つを、よく冷やし、ホッピーをつくる飲み方を指す。居酒屋でおかわりしたい時には、客は店員に「ナカ」「ソト」と言って注文する。「ナカ」は焼酎、「ソト」はホッピーを指す。
石渡社長は「ホッピーはキャラクター性が強く、初めて飲んだ時のことを覚えてくれている人が多い」と語る。ホッピーが世に出たのは、戦後間もない1948年。石渡社長の祖父が東京で開発、販売を始めた。「本物のホップを使ったノンビア」という意味を込め、当初は「ホッビー」と社内で呼んでいたが、語感がいい「ホッピー」に。ビールの代用品として人気となった。石渡社長が入社した97年、ホッピーはチューハイにおされ低迷。2003年に副社長に就任すると、「低カロリー・低糖質・プリン体ゼロ」をアピール。「昭和ブーム」も後押し、若者の新しい飲み物としても注目された。同社の売上高は16年度に40億円を初めて超えた。「昔ながらのファンを大切にしつつ、ホッピーを知らない人にも魅力を伝えたい」と石渡社長。ホッピーを提供するバーが登場するなど、オシャレな店にも広がりつつある。(岩井建樹)
出荷の8割超 首都圏に 造り方はビールと同様、麦芽とホップでできた麦汁に酵母を加え、発酵させる。麦汁濃度、酵母、発酵時間は秘伝のノウハウだ。カナダ産の二条大麦など原料にこだわる。出荷の8割超が首都圏をしめ、まさに東京ご当地飲料と言える。

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