2月17日 朝霞の金属加工業者 技術見込まれ商品化

朝日新聞2018年2月10日31面:手こぎ自転車製作 夢と伴走 朝霞市の金属加工業「宇賀神溶接工業所」が手こぎ自転車「ハンドバイク」の製作を続けている。自転車の事故で下半身が不自由になった人から「また走ってみたい」という依頼を受けて8年前に開発。畑違いの分野だったが、「多くの人に外で体を動かす楽しさを感じてほしい」と共感し、商品化させた。ハンドバイクは三輪車タイプが主で、ハンドルを両手で回して進む。国内生産している会社は珍しいという。
宇賀神溶接工業所のスタッフは、社長の宇賀神一弘さん(46)を含め5人。ステンレスの配管溶接などに定評があったものの、自転車づくりとは無縁だった。転機は2009年。自転車事故で傷害を負った男性が、同社のホームページでその技術力に目をつけ、メールで製作を依頼してきた。「最初は依頼を断ろうとした」という宇賀神さん。だが、男性と会い、欧米で競技用や福祉用のハンドバイクが普及していることを知ると、研究次第でつくることができるのではないかと思い直した。以前から自社のオリジナル製品を開発してみたいと思っていたことも背中を押した。
その後、工業デザイナー柴田映司さんとタッグを組み、10年に依頼者の男性のハンドバイクを独自に製作。その後も軽量化や小型化などの改良を重ね、14年に市販品をつくった。主な素材はステンレス。販売価格は最近まで70万~80万円程度だったが、コスト削減を進め、約40万円の商品も完成させた。主にインターネットで扱っており、全国で約20代販売してきた。受注生産で、納品まで約2ヵ月かかるという。
ハンドバイクづくりを続けるなかで交流も生まれた。14年には脳性まひで体に機能障害がある滋賀県の男子中学生に販売。生徒はこのハンドバイクで琵琶湖1周に挑戦した。宇賀神さんは現地で一緒に走り、達成を見届けた。現在も連絡を取り合っている。2年後に迫った東京パラリンピック。自転車競技ではハンドバイクが使われる。同社製は競技用ではなく一般道用だが、宇賀神さんは「うちの商品をきっかけにアスリートを目指す人が増えたら、こんなにうれしいことはない」と話した。 問い合わせ同社(048.486.2720) (角拓哉)

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