2月15日てんでんこ 首長たち「12」

朝日新聞2018年2月7日3面:「復興は時間とのたたかい」。復興に特化したスピード感あるルールを求める。 昨年4月、かさ上げ工事が進む岩手県陸前高田市の中心市街地に大型商業施設「アバッセたかた」がオープンした。「今日から新しい街づくりが始まる。前を向いて復興を果たしていきたい」。市長の戸羽太(53)はあいさつでそう喜びを表した。市の中心部では同年7月に市立図書館ができた。10月には商店街型の共同店舗も開業し、カフェや和食店など約10店が出店した。今後、中心市街地の店舗は約100店に増える見込みで、にぎわいが期待されている。
一方で、厳しい現実も見えてきた。東日本大震災前に約2万4千人だった人口は2万人を切った。高齢化率は約37%に達し、2025年には約1万7千人まで減る見通しだ。市が昨年11月に発表した地権者に対する意向調査では、かさ上げ部の宅地で6割にあたる約32ヘクタールで利用予定がなかった。長引く工事を待ちきれず、他の場所で再建する例が相次いだ。ぴかぴかの街ができても空き地だらけになりはしないか。市民の不安は根強い。
戸羽はそんな現状を「予想していた」という。「復興は時間とのたたかい。待っていられず、人の気持ちが変わってしまった」当然、津波への恐怖も強い。市は全壊した市役所を浸水した市中心部に再建する条例案を提出した。だが、市議会はいったん否決し、昨年6月に可決した。
資材高騰や建設現場の人手不足などもある。復興をめざす区画整理事業の完了は計画から2年遅れの20年度末になる見通しだ。戸羽はいま「時間をどれだけ短縮できるかが重要だ」と強調し、スピード感を出せるように震災復興に特化した区画整理の手法やルールの創設を国土交通省に求めている。海外にも地権者がいるような大都市部が被災すれば、地権者から工事の承諾を得るために一層の時間がかかる。このままでは復興が遅れかねないという危機感からだ。
国会議員からは「復興を進めているなかで、今やっていることを否定しづらい」と言われた。だが戸羽は、復興事業が終わってから法改正などを考えるのでは遅いと感じる。「震災はこっちの都合で来るわけではない。あの時変えておけば良かったという話になれば大変だ」(渡辺洋介)

朝日新聞ASAの伸光堂西部販売 森林文化協会

ご予約・お問い合わせはお気軽に

Tel0120-740-276

〒352-0011 埼玉県新座市野火止8-14-29

ページトップへ戻る