2日 必要な保険とは【11】

朝日新聞2017年7月31日27面:他人ごとじゃない高額賠償 鍋に火をかけ、消し忘れたまま出かけようとして肝を冷やしたことがあります。万が一、他人に迷惑をかけた時に役に立つ保険はありますか。家計が負う可能性がある経済的ダメージで、最大級のものは「損害賠償」です。他人に損害を与えて法律上の損害賠償責任を負うことになると、数千万円を超す高額の損害賠償請求を受ける可能性があります。しかもこうした事故は、事前にどのような損害がどの程度生じるか、予測ができません。例えば、過失から水漏れを起こし、階下の受託に被害を与えて修理費を請求されるケース。ペットが他人にけがを負わせたり、自転車による交通事故を起こしたりして治療費を請求されるケース。重大な過失による火災で、隣家に被害を及ぼし、被害弁償を請求されるケース。このような賠償請求が、実際に起きています。
高齢化が進むなか、新たな問題も生じてきています。認知症などで、加害者が自身の行為が違法かを認識できる能力がない、すなわち責任能力がないとされるときは、本人が法律上の損害賠償責任を問われることはありません。しかしこうした場合、本人の監督義務を負う親族などが、損害賠償を請求される可能性があるのです。2025年には、認知症の患者が700万人に達するとみられています。
これは高齢者の5人に1人の割合ですから、誰でも他人ごととはいえないでしょう。予期せぬ事態で、数千万円を超える賠償金を負担する事態は、あまりにも過酷です。こんな時に備えとなりうるのが「個人賠償責任保険」です。
日常生活上で他人にケガを負わせたり、他人のモノを壊すなどの実損害を与えたりして法律上の損害賠償責任を負ったとき、被害者に支払う損害賠償金や弁護士費用などをカバーします。自分が加害者になった場合だけでなく、親族などの監督義務についても対象になります。
「示談代行サービス」が付いていた商品もあります。事故後の被害者との示談交渉のやり取りを、保険会社が代行してくれるサービスです。契約する方法は、自動車保険や火災保険、傷害保険や各種の共済などに、「特約」として付加するのが一般的です。忘れているだけで、実はすでに加入している保険で契約済みということもありますから、一度確認をしてみましょう。クレジットカードでも、会員向けサービスとして保険を提供していることがあります。
保障の範囲は、契約した保険金額が上限になります。高額賠償に備えられるよう、「1億円」や「無制限」といった設定をおすすめします。保険料は、それでも年間数千円程度。これで一家をカバーできます。
ただし、カバーできる家族の範囲は契約する商品によって異なることがあるので注意が必要です。同居の家族に加え、下宿中の子が起こした事故による損害賠償請求までカバーできるものや、最近は、高齢の親が事故を起こして、別居中の子に請求された損害賠償なで保障するものも出てきています。補償を確実にするためには、一家で一契約しておくのが無難でしょう。(ファイナンシャルプランナー、社会福祉士 清水香)

朝日新聞ASAの伸光堂西部販売 森林文化協会

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