18日 カードローンで行員業績評価

朝日新聞2017年7月14日11面:全銀協会長 問題視せず 無担保で多額のお金を貸すカードローンで、多くの銀行が融資拡大を行員らの業績評価に導入していることについて、全国銀行協会の平野信行会長(三菱UFJフィナンシャル・グループ社長)は、問題ないとの認識を示した。一部の営業現場では事実上の「ノルマ」となり、ニーズを超えた貸し付けにつながりかねないが、目標が適切なら問題はないとした。
13日の定例記者会見で平野氏は「目標を設定して事業運営を行うのは一般的。誤っていない」と語った。「問題はニーズに沿った目標設定、業績評価がなされているかだ」とも述べ、適切な目標水準であることが重要だとした。朝日新聞のアンケートでは、回答した大手銀行・地方銀行計50行のうち、約6割がカードローンの口座や融資増を支店や個人の評価対象としていた。融資拡大に前のめりになり、多額の貸し付けを誘発しやすい。それでも平野氏は「お客様の目線で本当に必要で返せる範囲か、各行が留意すべき点だ」とした。
カードローンは、消費者金融に対する「年収の3分の1以内」の貸し付け上限規制の対象外で、残高が急増している。多重債務への懸念を受け、全銀協はこれまで年収証明書の確認や行き過ぎた広告の自粛を加盟行に求めてきた。過剰融資対策についてアンケートも行った。平野氏は「秋以降に再度の調査を実施する」とし、各行の対策の進捗を確認する考えを示した。
全銀協はカードローンへの消費者金融並みの規制には消極的だ。ただ、個人による自己破産の申立件数は昨年増加に転じ、今年1~5月も前年同期より4%増えた。「状況的にカードローンの影響で自己破産が増えた可能性が高く、しばらく増え続ける」(多重債務に詳しい三上理弁護士)との指摘がある。(藤田知也)
「多重債務 懸念に鈍感」元金融庁官僚 金融庁で消費者金融への規制強化を担当した大森泰人・第一生命経済研究所顧問の話 銀行は借り手の姿が見えていないのではなか。カードローンは、審査や貸し倒れの際の回収を保証会社となる消費者金融に任せることが多いからだ。以前の消費者金融ほど利益追求の姿勢はないとしても、多重債務を懸念する声に鈍感になっているように見える。
2006年に多重債務が問題となった時、金融庁参事官として借金を抱えた人の実態を見て、私も「何とかしないといけない」という認識を深めた。一部の消費者金融には問題意識があったが、結局解決できず、改正貸金業法で規制を強化する結果になった。
カードローンでも、銀行が自ら過剰融資を防げれば、法規制をする必要はない。消費者金融と同様の規制をかけると、返済可能な人が借りられなくおそれもある。金融庁にとって、今は銀行が自主的にどれだけ対応できるかを見守る「猶予期間」だが、もう少し実効性がある対策を取ってもらわないと困る、というのが本音ではないか。

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