17日 自治体の電力小売り拡大

朝日新聞2017年8月14日1面:再生エネ事業開始31 検討86 昨年4月に全面自由化された企業・個人に電力を小売りする新電力事業を31自治体がすでに始めており、86自治体が検討している。エネルギーの「地産地消」を進め、地域の活性化につなげるねらいがある。朝日新聞社と一橋大学などが、全国の47都道府県と1741市区町村を対象に、再生可能エネルギーの導入状況などをアンケートした。
市区町村を対象にした調査は、2014年に続き2回目、都道府県は今回が初。今年7月で再生エネによる電気の固定価格買い取り制度(FIT)導入から5年が経過したため、地域での利用実態を改めて聞いた。7月末時点で、すべての都道府県と、1382市区町村(回答率79%)から回答があった。市区町村で再生エネの利用を推進していると答えたのは81%。前回から微増だが、推進のための条例や計画、要綱を持つのが37%で前回の16%から倍増し、具体化のための政策が整いつつある。都道府県は約9割で再生エネの導入目標を持つとした。
自治体がかかわる新電力をすでに設立しているのは、山形県や福岡県みやま市など31自治体あった。京都府や札幌市、横浜市など86自治体は設立を検討していると答えた。地産地消に加えて、地域の雇用増や公共施設の電気代低減など経済的な理由が多い。災害で停電したときでも「自家発電」できる利点も挙げる。
公共施設の屋根に太陽光パネルを置くなど自前の再生エネ設備を持つのは1059市区町村(77%)で、前回の785市区町村(57%)から大幅増。44都道府県も持っていると答えた。一方、「景観」「騒音」などを理由にした地域住民と再生エネ設備をめぐるトラブルは解決済みも含め31道府県(66%)、350市区町村(25%)が経験。今後の増加を心配する自治体も多い。(編集委員・石井徹、小堀龍之)

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