12月6日てんでんこ 大阪北部地震「1」社協

朝日新聞2018年11月30日3面:屋根の対策は高齢者や障害者を優先。「ブルーシートトリアージ」と呼んだ。 自転車で駅に向かっていた福永佳介(44)は突然、体に強い衝撃を感じた。「パンクした」と思い、慌てて自転車を止めた。見上げると、電線が大きく波打っていた。6月18日午前7時58分。大阪北部でマグニチュード6.1の地震が発生した。高槻市や茨木市などが震度6弱の揺れに襲われた。幹線道路では車が渋滞し、駅前は電車に乗れない「通勤困難者」であふれかえっえた。そんな光景を横目に40分かけて、福永は勤め先の茨木市社会福祉協議会(社協)にたどり着いた。建物の外観に、変わりはなかった。
だが、中に入って驚いた。金属製のキャビネットが倒れ、いすがひしゃげていた。床には本や書類、割れたガラスが散乱している。「被災地になるなんて」。福永は不安を覚えた。社協は、市の要請を受けて「災害ボランティアセンター」を立ち上げ、様々な依頼を寄せる被災者とボランティアとの間を取り持つことになる。年に1回の訓練はしてきたものの、ふだん手がけている福祉の仕事とは全く違う。
午後、様子を見に来た中島武志(41)に思わず呼びかけた。「武ちゃん助けて!」中島は、被災地にかけつけて災害弱者を支援するNPO「レスキューアシスト」の代表だ。年間約300日を、被災地での活動にあてている。社協と中島らの協力が始まった。中島のもとには、技術系のボランティアが続々と集まり、倒壊した壁を重機で片付ける作業などで活躍した。しばらくして殺到したのが、「屋根にブルーシートをかけてほしい」という依頼だった。
現場を見回ると、屋根が壊れていない家も半数以上あった。中島らはドローンを使う助っ人を頼み、瓦の状況を撮影して調べた。社協の職員たちは、家の中の状況を確認。瓦がずれてブルーシートを張る必要があるケースでは、独り暮らしの高齢者や障害者らを優先して作業することを決めた。患者の重症度に応じて治療の優先度を決める「トリアージ」になぞらえて、「ブルーシートトリアージ」と名付けた。(瀬川茂子)

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