11月21日 高校生平和大使

東京新聞2017年11月15日1面:演説見送り核保有国の圧力 高校生「事実なら悲しい」 2014年以降のジュネーブ軍縮会議で核兵器廃絶を訴えている日本の高校生平和大使による演説が今年は見送られた問題で、核保有国とみられる一部の加盟国が、高校生にスピーチをさせないよう日本政府に圧力をかけていたことが、西日本新聞が入手した外務省の公電で分かった。圧力は今年2月以降にあり、同国の軍縮大使は「自分は高校生に議場から出て行くよう求めることもできる」などと日本の軍縮大使に迫った。当初強く反論していた日本側も見送りに応じた。
西日本新聞は外務省に、この問題に関する情報公開を請求。軍縮会議日本政府代表部の高見沢将林軍縮大使がジュネーブやウィーンで他国の軍縮大使らから受けた「問題提起」について、岸田文雄外相(当時)に報告した公電などが開示された。公電は秘密指定を解除されているが、相手国名や発言の詳細は黒塗りにされていた。軍縮会議が開かれたジュネーブを8月に訪れた今年の高校生大使を務める溝上大喜さん(17)=長崎市=は「核保有国を含め多くの国々の人から自分たちの活動は大きな意味があると言われていた。反対意見があったのが事実なら、悲しい」と話した。 


3面:「退場求めることできる」核保有国 問題視以前から 2014年のジュネーブ軍縮会議から3年連続で核兵器廃絶を訴える演説をしてきた高校生平和大使は、日本政府が1日だけ政府代表団に登録する形で、本会議場でスピーチを認められてきた。開示された公電や外務省の内部文書によると、軍縮会議加盟国の軍縮大使や次席代表団の一員になることを認めていない」と数回にわたり指摘。「毎年続くようであれば、しかるべき対応をせざるを得ない」とスピーチの見送りを求めた。
管氏「各国代表と交流 有益」 日本政府側は当初「若い世代の活動を通じて、核兵器使用の惨禍につい正確な認識が深まり、『核兵器のない世界』に向けた国際社会の機運が高まっていくことを期待している」などと反論した。しかし、同国の軍縮大使は「自分は高校生に本会議場から出て行くよう求めることもできるし、実際にそうすることも考えたが、無垢な高校生を困惑させることはしたくないので思いとどまった経緯がある」「今後は手続き規則違反として異議を申し立て、ブロックする」とまで迫った。
こうした要請を受け、外務省は見送りを決めたという。理由について外務省は①高校生を政府代表団に含めるには加盟国の合意が必要なため、手続き上難しい②本会議場で高校生がスピーチしようとしても、報道機関に公開されている場で止められてしまいかねないーと説明している。公電の国名は黒塗りされているが、前後の文脈から核保有国とみられる。
外務省軍備管理軍縮課は「強硬な言い方で問題提起する国が出てきたのは今年になってからだが、手続き面を問題視する声は以前からあった。(今年7月に採択された)核兵器禁止条約の制定とは無関係。来年以降の対応は未定」としている。菅義偉官房長官は14日の記者会見で、高校生平和大使の演説が一部加盟国の圧力で見送られたことについて「スピーチは実現できなかたものの、高校生がさまざまな国の代表と直接意見交換をすることで、互いの考え方を理解し合えたことは有益だった」と述べた。

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