10月19日 新聞を読んで 水野剛也

東京新聞2017年10月15日5面:似て非なる、紙と電子版 投稿のボツ体験について書きます。サンデー版の「300文字小説」に二度挑戦し、あえなく敗退。悔しすぎるので、うち一つを再録します。タイトル どっちにする?
二人の男性に告白されちゃった。 え~誰? スマホ君と紙夫君。兄弟なのに、随分違うよね?
弟のスマホ君は、身軽でスタイリッシュ、清潔でツルツル肌の美男子。中身もなかなかよ。わがままを聞き入れてくれるし、どこへも気軽につきあってくれるでしょ。でもさ、ちょっと手応えがないのよね。聞かれたことにしか答えないし、すぐに疲れて動けなくなるでしょ。
紙夫君はさすが兄、頼りがいがあるわね。話題が豊富で、私の知らないことを教えてくれる。老若男女に好かれる古風な好青年タイプよね。でもさ、紙夫君、ちょっとのろくない? それに雰囲気が堅くて話しかけづらいよ。二人とも一長一短か。じゃあ、両方セットでつきあっちゃおうか! 本題に入ります。同じ新聞でも、紙と電子版は別物だと思うのです。異なる人格を持つ兄弟姉妹のように。
今回はまず、紙に比べ優れていると思った点を紹介します。 ◎場所を選ばない。夏の海外出張中は、ほぼ唯一の日本語ニュースの情報源でした。 ◎かさばらない。古紙回収の手間も省けます。 ◎手が汚れない。女子学生をはじめ、インキの付着がご不満むきはすくなくないようです。 ◎写真・グラフィックス・漫画・広告の色彩が実に鮮明。ほぼ全ページがカラーです。大型写真企画「望 都の空から」は見応えあり。
◎拡大・縮小が自在。図版などをズームアップしたいときはこの機能が便利です。「黒板アート甲子園」の最優秀作品(8月14日夕刊)やえんま大王に扮し地獄を語る大学教授(8月23日この人)は、つい細部まで見入りました。 ◎1カ月分の朝夕刊を簡単に読み返せる。この利点は、連載の再読や見逃し分を取り返すときなどに重宝します。 ◎過去の記事を検索できる。たとえば、寄せられた情報をきっかけに取材する「ニュース読者発」は、読者部発足1年で64本にのぼっていますが(8月3日「読者部だより」)、データベースを使えば一気に「大人読み」できます。
他方、弱点というか、紙に及ばない面もありますが、それらは次回に持ち越します。最後に本日「新聞配達・新聞少年の日」から新聞週間がはじまります。関係者のみなさん、毎日のお勤め、ありがとう。
(東洋大学社会学部教授) *この批評は最終版を基にしています。

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