1月6日 未来ノート 白井健三

朝日新聞2017年12月31日10面:挫折とロンバク 基礎みっちりやってよかった 白井健三(21)の名が世界に知れ渡ったのは2013年世界選手権だ。17歳で種目別ゆかで優勝し、「ひねり王子」と呼ばれた。日本でも史上最年少の金メダリストだった。以来、天才と呼ばれることは増えたが、違和感がある。「才能だけではない。自分で満足できるまで練習している。僕のがんばりだとわかってほしい」トランポリンが「ひねり王子」を産んだと見られがちだが、「一番大事だったのはトランポリンよりもロンバク」と言い切る。ゆかの冒頭に入れているシライ3(後方伸身2回宙返り3回ひねり)。その大技に入る手前にあるのが、ロンダート(側転)からのバク転、通称ロンバクだ。
父・勝晃さん(58)が女子を教えていたこともあり、健三は小学2年から外のクラブに出された。両親が卒業した日体大によるスワロークラブ。横浜市鶴見区の自宅からバスと電車を乗り継ぎ、1時間半をかけて約6年間、通った。ここでは倒立やロンバクに代表される単調な基礎練習が繰り返された。苦痛に感じた健三は練習の合間にトランポリンを跳び、新しい技に取り組んで、心のバランスを保った。
うそをついて練習をさぼることもあった。体育館の片隅でふて腐れて時間を過ごした。中学1年でジュニアのナショナルメンバーから外れ、「体操をやめたいとまで思った」。挫折の時期である。しかし、いまは「基礎をやっておいてよかった」といえる。「高校、大学と進んで、自分の意識と、こう教わったなという記憶が合わさっていまができあがってると気づいた」
中学1年時にスワロークラブの育成部門がなくなり、勝晃さんが教員をやめて本格的に立ち上げたクラブに健三は移り、恩師と呼ぶコーチに出会う。「いろんな巡り合わせに恵まれた。その一つでもなかったら、いまの健三はなかった」と勝晃さんは言う。(潮智史)
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