1月31日 オトナになった女子たちへ 益田ミリ

朝日新聞2019年1月25日29面:チョコとカラアゲ 第4のチョコレートはピンク色なのだそうだ。その名もルビーチョコレート。ミルク、ダーク、ホワイトにつづくチョコであるらしい。ルビーカカオ豆による天然のピンク色なのだという。どこかに食べられるところはないか? 真夜中、パソコンのキーボードをがちゃがちゃ。都内のホテルでルビーチョコを使ったデザートバイキングがあるのを発見する。行くしかあるまい。後日、お誘いあわせの上、オトナ女子4人で出かけて行ったのであった。「90分制になっております」 いったん席に着き、係の人の説明が終わると同時に我々は立ち上がった。
いざ、出陣! デザートへと突進する。 手前のカウンターには、第1、第2、第3のチョコによるデザートが並んでいた。しかし、目指す奥にある第4のチョコである。あった。いっぱいあった。ルビーチョコのモンブラン、ルビチョコのミニタルト、ルビチョコのシュークリーム。どれもこれも優しいピンク色。これが天然色だなんて信じられない。植物ってすごい。いや、地球ってすごい。というか宇宙ってすごい! 皿を片手に壮大な気持ちで物色する。
全種類は到底食べきれない。わたしの真っ白な皿は、たちまちピンクのチョコデザートでいっぱいに。カウンターの中央にカラアゲとサンドイッチがあった。塩気のものも欲しかろう、という店側からの配慮である。しばらく考え、カラアゲも皿にのせた。「第4のチョコレートとカラアゲ」。絵画のタイトルのようだ。パリの美術館にそんな作品が並んでいたもおかしくない。ルビーチョコレートは酸味があってフルーティーだった。終盤は、カラアゲ→チョコ→お茶→カラアゲの順になりつつ90分を駆け抜けた。当分、チョコレートはいいや。1年分食べたかも。帰り道、地下鉄に揺られながらおなかをさする。なのに気がつけばまだ見ぬダ第5のチョコレートについて考えていたのであった。(イラストレーター)

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