1月26日 コメ、34道府県が減産へ

埼玉新聞2019年1月19日1面:減反廃止2年、需要下回る 生産調整(減反)が廃止されて2年目となる2019年産の主食用米について、埼玉を含む34道府県が生産量の目安を前年より減らす計画を立てたことが18日、農林水産省などの調べで分かった。増産は8県、横ばい3県だった。単純計算した全国の最大合計量は前年比0.5%の約721万㌧で、目安が守られれば供給は国が予測する需要を下回る見通し。4年連続で上昇している米価は高止まりが続く可能性があり、家計にとっては負担が増えそうだ。
減反廃止で生産の自由度を高めても、業界はコメ価格下落につながる増産に慎重な姿勢を崩していない。ただ18年産では目安で想定された作付面積を上回り、価格が下落するとの懸念が関係者の間では根強く、行き先は不透明だ。米価の高止まりが続けば、消費者のコメ離れが進むとの指摘もある。目安は東京と大阪以外の45道府県が設けている。昨年比の減産量で見ると、青森の6170㌧が最も大きく、茨城の5999㌧、香川の3918㌧が続いた。一部の県は目安に幅を設けており、合計は約721万~719万㌧になる。東京と大阪を加えても国が昨年11月に示した需要に見合った最大の生産量726万㌧を下回る見通しだ。目安の対前年増減率は、全国の合計で0.5~0.7%減となった。埼玉は142㌧の減産だった。一方で、千葉県は1万270㌧増やす計画。山形は5840㌧、長野は3550㌧の増産を見通す。以前は国が一律に需要に見合った生産量を配分していたが、各産地が独自の判断をしたことになる。富山。石川、島根は横ばいだった。目安は各道府県や生産者らによる協議会などが自主的に設定。一部の生産量は作付け面積から推計した。
コメ離れ加速、懸念の声 価格動向は見通せず 2019年産米は多くの産地が原産計画を立てた。供給が需要を下回ればコメ価格が高止まりする可能性は高いが、作付けが想定通りになるかは見通せず、動向は波乱含みだ。一方、販売現場からは価格が高い状況が続くと需要の減少を招くとして、コメ離れの加速を懸念する声が出ている。「このままでは米価が急落しかねない」。昨年末にかけて、自民党の農水族議員からは先行きを懸念する声が相次いだ。生産調整(減反)廃止となった18年産は想定よりも主食米の作付けを増やした地域が出たため、値崩れする恐れがあったからだ。
実際には北海道や秋田、新潟といったコメの主産地が不作となり、米価は小幅ながら上昇した。農林水産省は19年産について需要に見合った生産を呼び掛けており、全国農業協同組合中央会(JA全中)は飼料用米や備蓄米など、主食用米以外にもしっかり取り組む方針を打ち出した。だが18年産で大幅に増産した地域のJAの担当者は「きちんと引き合いがあって生産を増やした。減反廃止に向け準備してきた結果だ」と反論。19年産も目安はあくまで参考で、需要があれば必要なコメは作る方針という。
販売の現場ではコメの高値が警戒されている。米殻販売大手は「スーパーの店頭は動きが悪い。コメ価格高止まり状況は続いてほしくない」(広報担当)と困惑気味だ。価格競争が厳しい中食や外食の業者は、おにぎりなどでコメの量を減らして販売価格を抑えようとする。一度、使用量が減ると元に戻らないことが多いという。
埼玉は1142㌧減 需要に応じ目標設定 県生産振興課によると、埼玉では需要に応じた米生産を行えるよう、2017年5月の県農業再生協議会で決定された18年産米以降の米政策の見直しに係る基本方針に基づき、生産数量目標の代替となる数値として、「生産の目安」を設定している。19年産米の「生産の目安」は、埼玉県の直近過去6年間の需要実績のうち、一番上と一番下を除く4年分の平均値の全国シェア(2.048%)を国が示す全国の需要見通し数量(726万㌧)に乗じて算出。その結果、前年比1142㌧減の14万8698㌧、面積換算値は同230㌶減の3万395㌶となった。同課は「生産者の安定経営に向けては、需要に応じた米生産を行い、適正よコメ価格にする必要がある」としており、主食用米の作付け面積が減った分については「国からの交付金を活用し、主に飼料用米や米粉用米の生産に切り替えることで、水田を有効活用して維持していく」との方針を掲げている。(三宅芳樹)

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