1日 輝いた命 忘れない

朝日新聞2017年7月30日34面:日野原さん葬儀に4000人 18日に105歳で亡くなった聖路加国際病院名誉院長の日野原重明さんの葬儀が29日、東京都港区の青山葬儀所で営まれた。親交のあった各界の著名人を始め、日野原さんが追及した老いにとらわれない前向きな生き方に共感し、ともに活動してきた人々など約4千人が足を運んだ。祭壇には101歳の時に撮影された白衣姿の笑顔の遺影が飾られた。葬儀では讃美歌や、日野原さんが設立した「新老人の会」で愛唱されてきた「故郷」を会場の全員で歌うなど、故人が愛した音楽で彩られた。
喪主の長男明夫さん(71)は「父の残した出会い、命、愛、許し、この四つの言葉を大切にしながら家族も生きていきたい」と語った。自らの葬儀の時に、と希望していたフォーレのレクエイムが流れる中、参列者が献花した。
歌手の森山良子さん(69)は「温かい励まし、柔らかな気持ち、積極的な生き方を残して下さった」。女優で、ねむの木学園長の宮城まり子さん(90)は「『まり子は僕より15も下だぞ、がんばんなきゃだめじゃないか』と励まして下さった。『先生、またね』という気持ち」と話した。(寺島真理加、伊藤綾)
皇后さま「立派なお仕事をされた」 日野原さんは皇室の方々とも交流があった。特に公私ともに親しかったのが皇后さまだ。29日昼、皇后さまは葬儀会場を訪れ献花をするなどし、最後のお別れをした。皇后さまは、日野原さんの三男、知明さん(67)に「日野原先生は皆さんのために立派なお仕事をなさって下さいました」と声をかけたという。
日野原さんは皇后さまの母、正田富美子さんが聖路加国際病院に入院した際に主治医を務め、1988年に亡くなった際には最期をみとった。その後も、皇后さまの誕生日に招かれるなど交流が続き、知明さんによると、日野原さんも楽しみにしていたという。
ある日、皇居に招かれ、がん患者らとの接し方について尋ねられたことがあったという。日野原さんは「ベッドの上から見下ろすような態度はよくない。ひざをついて患者と同じ目線であいさつをしたほうがいいのでは」と伝えた。皇后さまは患者らに接する機会に、助言通りの対応をとったという。
昨年7月には、皇后さまは日野原さんと韓国人のテノール歌手ベー・チェチョルさんのコンサートを鑑賞した。終了後、感極まった日野原さんが皇后さまと抱擁を交わす場面もあった。(多田晃子)

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